ハイドパークを眺めながらのアフタヌーンティーで有名な、マンダリン・オリエンタル・ハイドパークは、赤煉瓦と白い縁取りが美しいヴィクトリア様式の外観を持つ、由緒あるホテルです。
地下鉄駅が目の前、ハロッズに歩いて5分、エントランスが小さく、用がないと入りにくいので安心なこのホテルに過去2回泊まったことがあります。今回は評判の高いスパを体験したくて、2年ぶりに訪れました。
丁寧ながらも慇懃な印象が強かった前回よりも、ゲストの立場にたって対応するという姿勢が見られ、とても居心地よく感じました。中でも、ミュージカルのチケットを正規料金とあまりかわらない値段で、しかもとても良い席を確保してくれたコンシェルジュは、さすがマンダリンならではと思いました。
右の写真は、米国の建築家 Adam Tihany がデザインした「The Park」の一角です。19世紀ヴィクトリア様式の建築に、コンテンポラリー・デザインが違和感なくおさまっているのは21世紀的。ロンドンのど真ん中にあるホテルの壁に架かるタイの僧侶の絵や禅をテーマにしたというスパは、東洋の精神と西洋のシステムを融合した、マンダリン・オリエンタルを象徴しているかのように感じました。

マンダリン・オリエンタルのヨーロッパ第1号ホテル。1889年、男性用クラブとしてオープン後、1908年、ハイド・パークホテルに。当時ロンドン最高水準のホテルとして人気を博した。 エリザベス女王もここでダンスを習ったとか。96年、マンダリン・オリエンタルが買収し、2000年新設のスパを含み全面改修、グランド・オープンした。