Hotel Archives
Today's hotel |今日のホテル Volume.80
Released at 25 Jan. 2005

お宿 ふるや
温かみが伝わる「しつらい」と「もてなし」
最近、旅館革命とまで呼びたいほど、リニューアルした小規模旅館が各地にあります。これらの旅館の共通点は、オーナーが30代、40代の若旦那&若女将で、食事処を設けて部屋食を廃し、館内が和モダンになっているといったところでしょうか。これまでとは異なるハード、ソフトのコンセプトを持つ、こうした旅館を「次世代RYOKAN」と名づけてみました。
見た目にはどこも似たり寄ったりという側面もありますが、個々の工夫の現れ方にはやはり個性があると思います。今回ご紹介するお宿ふるやも、2004年4月にリニューアルしたばかりの次世代RYOKANの1軒です。
実際泊まってみて、シンプルなインテリアのあちらこちらに、手作りのオブジェや相田みつを風の書が飾られ、何ともほのぼのした気分になりました。ごく普通の客室ですし、眺めるにふさわしい庭もありませんが、心がほぐれる旅館なのです。その理由を勝手に分析してみたら、ハード、ソフトに「温かさ」をうまく表現しているからではないかという結論に達しました。接客業では当たり前のように思われる「温かさ」ですが、素直に感じさせてくれるホテル・旅館は、そう多くはありません。そんな中で、お宿ふるやは印象に残る1軒になりました。
お宿 ふるや
メールマガジンの登録はこちらから!(by まぐまぐ)
基本情報
名称: お宿 ふるや
所在地: 新潟県中頸城郡妙高高原町赤倉温泉
TEL: 0255-87-2102 フリーダイヤル0120-88-2102
FAX: 0255-87-2096
室数: 13室
主な施設: 展望露天風呂付き大浴場2 食事処
URL: http://www.akakura.gr.jp/~akakura09/
プロフィール: 2004年4月、名前も古屋旅館からお宿ふるやに変えて、全館リニューアル。ふる里会席と名づけた素朴な創作料理と町中の展望露天風呂が特長の次世代RYOKAN。 首都圏からは長野新幹線で長野乗り継ぎ、信越線妙高高原駅下車、タクシーで7分。
泊まった部屋: 301号室 1泊2食付き2名利用 1名分15,000円(サなし税込み)
撮影時期: 2005年01月

詳細情報

-
- -
赤倉温泉街
お宿ふるやは、赤倉温泉街のメインストリートに面しており、妙高高原スキー場には車で5分で行ける便利な立地。
赤倉温泉は、傷治療、美肌効果も持つ泉質が自慢で、温泉の入浴アドバイザーである「温泉ソムリエ」を提唱するなど、一時期のブームに終わらない温泉のありかたを追求している。
-
-


-
  -
ふるやの外観
4階建てのごくありふれた外観。最上階に、男女別の大浴場があり、左端に竹囲いの展望露天風呂が設けられている。
泊まった部屋は、ちょうど露天風呂のすぐ下のあたり。
--
-


-
- -
ほんわかとしたエントランス
エントランスを入ってすぐ左側、にこにこ顔のお地蔵さんが出迎えてくれた。
貼られた書は、HPによると若女将の手になるもの。何とも味のある書が館内あちこちに見られ、宿の個性を感じさせる。
-
-


-
  -
憩いの場
エントランスロビーの一隅には、いくつか趣の異なるテーブルと椅子が数組置かれており、ゲストが思い思いにくつろげる場となっている。
--
-


-
- -
思わず笑みがこぼれるしつらい
ロビーから食事処に向かう途中に見つけた蛙。古い臼の中で、とぼけた姿でこちらを見ている。日常生活にも応用できそうな、ちょっとしたディスプレイの好例か。
エントランスのお地蔵さんとともに、肩の力が自然と抜けるようなところがいい。
-
-


-
- -
ごくごく普通の客室
泊まった301号室は、角部屋なので2面に窓があり、雪の反射もあって、とても明るい。
玄関間まで土足のまま入り、ここで靴を脱ぐ。玄関間にはコート掛け、靴箱、冷蔵庫(空っぽ)、湯沸かしポットが備えられていた。トイレ、洗面スペースとそれに続く浴室(温泉ではない)が、それぞれ玄関の両側にある。
客室は8畳の広さで、2人なら特に狭いとは感じなかった。吊るされた蛍光灯にも工夫が凝らされている。
-
-


-
- -
少しでも居心地よくという配慮だが・・
調度品は以前からのものがそのまま置かれているらしく、特筆すべきものはない。床の間の軸には「きょうはちかくでゆっくりおはなししましょ」と書かれている。
その下には、ペットボトルを活用した加湿器が用意されていたのだが、コンセントが見つからず、スタッフに来てもらうことに。コンセントはTVの後ろに隠れていて、まったく見えなかったのだ。用意したからには、すぐ使えるようにしておいてほしかった。
-
-


-
- -
やっぱり雪景色はいい
客室の窓を開けると、屋根からはつららが下がり、枝に雪の花が満開の木々が見え、町中ながら雪景色が楽しめた。
-
-


-
- -
手作りの壁かざり
ごく普通の客室に飾られた、古布を使ったかわいらしい飾り。地元の女性が作ったこれらの作品が館内に飾られていて、統一感のあるインテリアとなっている。同じ作者が作ったブローチなどをショップで購入できる。
-
-


-
  -
畳敷きの大浴場
「おんなしょの湯」と呼ぶ女性用の大浴場は、半分以上畳敷きの床。もちろん防水加工された畳だが、初めての経験だった。浴槽と洗い場は石貼り。やや熱めとちょうどいい湯かげんの、2つの浴槽がある。
新設したという露天風呂は小さめで、大人が6人も入るといっぱいだった。
--
-


-
- -
充実したメニューのふる里会席
食事処でいただいたふる里会席は、惣菜料理をうまくアレンジしてあり、全体の味のバランスもよく、大満足。
手前左から、鴨ロール、干しイチヂク入り白和え、胡麻和え。奥左は打ち豆入りの大根なます、右は名物の笹箕寿し。
-
-


-
  -
宿自慢の鍋
膳の中央には、そばがきと鶏つくね鍋は最初から用意され、料理が出される間、自分の好きな時に点火して楽しめるのがよい。お造り、焼き物、煮物、揚げ物、蒸し物とタイミングよく出される料理は、ボリュームも満点。
締めは、スタッフ総出で漬けるという、ほんものの野沢菜とたくわんで、精米したてのご飯をいただいた。
--
-


-
- -
たっぷりの味噌汁で暖まる朝食
翌朝、同じ食事処でいただいた朝食も手づくりの品ばかりで好感がもてた。
ひじきと蓮根の煮物、おひたし、温泉卵などが並び、焼きたてのアジの干物も美味しい。そのうえ、たっぷり用意された味噌汁と野沢菜とくれば、ご飯もおかわりせずにはいられない。
-
-


-
  -
こういう「もてなし」はうれしい
ロビーラウンジの片隅には、午後3時から5時と朝8時から10時まで、コーヒーが自由に飲める用意がされている。挽きたての1杯取りのコーヒーが、宿の印象をさらにアップさせる。 無料だからというのでなく、気軽にコーヒーが飲めるようにという、その配慮が心地よいから。
--
-
Topics |トピックス
 
バックナンバーセレクション


-
Vol.36
ホテル花小宿
花小宿
有馬温泉復興のシンボル
GO!
-
Vol.49
四季の郷 喜久屋
喜久屋
新潟の隠れ名料理旅館
GO!

From Editor | 編集後記
年が明けて、ひと月近く経とうとしていますが、いかがお過ごしでしょうか。 毎週のように銀座に出かけているのですが、セールの文字が目立ちます。 11月から12月にかけて暖かかったせいで、冬物の売れ行きがふるわず、年明け2日からバーゲンになった店も少なくありません。 好きなブランドで思いがけず半値で手に入れた服は半袖なので、実際に袖を通すのはだいぶ先になりそうです。 今年は花粉の量が尋常でないらしいので、暖かくなるのが楽しみなような、こわいような・・。
毎週火曜日発行のホテル・アーカイブズ通信ですが、都合により、次号は2月3日(木)に発行いたします。

--
掲載している情報はできるだけ正確を期していますが、間違っている場合もあるかもしれません。 この記事に掲載された情報によって、読者が損害をこうむったとしても、発行者は責任を負うことができませんことをご了承ください。 読者の自己責任の範囲で参考にしてくだされば、幸いです。
この記事および画像を無断で転載することはご遠慮ください。
メールマガジンは、まぐまぐ、melma!、メルマガ天国のシステムを利用して配信しています。ご登録・ご解除は、各サービスを通じてお願いいたします。発行者はご登録のメールアドレスをはじめ個人情報を得ておりません。

メールマガジンの登録はこちらから。
ホテル・アーカイブズ通信 (マガジンID:0000110758)
Powered by MagMag :URL http://www.mag2.com/


その他のメールマガジン配信システムで登録・解除する場合には、こちらから
>>melma!
(m00089261)
>>メルマガ天国
(ID:18982)

--
ホテル・アーカイブズ通信
発行者:HOTEL ARCHIVES
ご意見、ご感想なんでもお寄せください:info@hotel-archives.org
Copyright:2003-2005 Hotel Archives|ホテル・アーカイブズ通信 All rights reserved