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Today's hotel |今日のホテル Volume.95
Released at 24 May 2005

乳頭温泉郷 鶴の湯別館 山の宿
人気の秘湯も堪能できる裏ワザ
乳頭温泉の鶴の湯は予約の取りにくい秘湯として有名です。前々から行ってみたいと思いつつ、機会に恵まれなかったのですが、今回、予約が比較的取りやすいと知人から教えられ、別館「山の宿」に滞在しました。
事前に満足できるような情報がないまま訪れたのですが、個人的には、鶴の湯本館ではなく、山の宿に泊まってよかったと思いました。
オープンしてから10年ほどですが、手入れが行き届き、広くて明るい部屋の居心地にも満足しました。食事の匂いが残る部屋で寝むのが苦手なので、部屋食でないのも大歓迎。宿全体の雰囲気はレトロながら、鶴の湯の独特の世界よりはだいぶ近代的なところも自分の好みに合っていました。肝心の温泉も、鶴の湯で入浴できるので、秘湯を味わうには十分だと思われます。
秘湯と言われる温泉宿は、大半が設備面で現代生活とかけ離れてしまう中、山の宿のように、便利さと秘湯の雰囲気をうまく調和させているところは少ないのではないでしょうか。田沢湖や八幡平という景勝地に近く、ドライブ旅行にうってつけのデスティネーションです。
鶴の湯別館 山の宿
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基本情報
名称: 乳頭温泉郷 鶴の湯別館 山の宿
所在地: 秋田県仙北郡田沢湖町先達沢湯の岱1-8
TEL: 0187-46-2100
FAX: 0187-46-2800
室数: 11室
主な施設: 食事処 男女別浴場 貸切露天風呂
URL: http://www.tsurunoyu.com/FONDMENT/y-annai.html
プロフィール: 1995年、秋田の曲り家をモチーフとして新築した鶴の湯の別館。本館に比べ、部屋も広く、全室、バストイレ付きなので、なじみやすい。
泊まった部屋: えんじゅの間 1泊2食 2名利用1名 15,950円(税サ込み)
撮影時期: 2005年05月

詳細情報

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ブナ林に囲まれた山の宿
乳頭温泉・鶴の湯の佇まいはTV番組や雑誌でよく見かけていたが、別館山の宿についてはほとんど情報がなかったので、期待と不安が半々だった。みごとなブナ林の間に続く細い道の先に、この入り口を最初に見た時、正直、本館よりも小ぎれいでよさそうだと思った。
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石積みと太い柱の豪壮なエントランス
車寄せを覆う大屋根を支える石積みと太い柱がとても気に入った。10年前の建築だが、まるで古い建築を移築したかのような、絶妙な古めかしさがいい。石段をあがったところが入り口。
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レトロな雰囲気
玄関でスリッパに履き替える。写真には写っていないが、左側に小さなロビーがあり、新聞が読める。右側にフロントがある。
正面に見えるガラスの格子戸の先に続く、長い渡り廊下を通って宿泊棟へ向かう。格子戸の手前を右に曲がると食事処「庵」につきあたる。柱がどれも太く、しっかりした建築だということを感じさせる。
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飾り気のない客室
泊まった部屋はフロントから一番離れた「えんじゅ」。玄関間の右手に8畳の和室と6畳くらいの板の間があり、左手に洗浄機能付きトイレ、正面に洗面所と浴室がある。温泉ではシャンプーできないので、必要があれば、この浴室を利用するとよい。なお、部屋にTVはない。
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素朴ながら贅沢な調度品
大木から切り取ったと思われる一枚板の座卓。天井も高く、太い梁や雪見障子など、部屋の雰囲気は素朴ながらも贅沢なことがわかる。ここで本体が木製の電話機を初めて見た。
食事処で夕食を摂っている間に布団を敷いてくれるが、久しぶりの綿の掛け布団は少々重かった。
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のんびり自然に浸れる空間
板の間には低めの椅子とテーブル、掘り炬燵がある。大きな窓の向こうは雑木林で、残雪と葉を落とした木々が春まだ浅い静かな季節を感じさせる。新緑、紅葉、雪見と四季折々の景色がのんびり楽しめるだろう。
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雨の露天風呂は・・
山の宿の浴場は離れになっており、男女別の小さな内湯と鍵をかけて貸切にできる露天風呂がある。本館の白湯を引いてきており、ご覧の通りきれいに白濁している。ただし、この日は朝からかなりの雨降りで、すっかり温度が下がり、とても入れる状態ではなかったのは残念だった。内湯はひなびていて、硫黄の匂いのする白濁したお湯だった。
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囲炉裏端での食事
夕食は滋味あふれる山の幸のオンパレード。しょっつるに浸してから、炭火で焼きながらいただく比内地鶏や野菜がなかなか美味。名物山の芋鍋で体も温まる。この他、数種類の山菜の和え物、鹿の刺身など食べきれないほどのボリューム。締めの手打ちそばも香りが強く美味しかった。
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鉄鍋にたっぷりの味噌汁
朝食も同じ食事処でいただく。囲炉裏の自在鉤に吊るされた鉄鍋には、あざみの葉が具の味噌汁がたっぷり。岩魚の干物を自分で炭火であぶっていただくなんて、珍しい体験。
一番気に入ったのは、半丁もありそうな豆腐が温かい白だしに浸されている一品。湯豆腐でも冷奴でもない調理法で、さっそく真似してみようと思った。
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クロサワの世界
あまりにも有名な鶴の湯の佇まい。左側が本陣と呼ばれる一番古い建物で、予約もここから埋まると聞く。右側の建物は内部を今年リニューアルしたとのこと。
山裾に黒い板壁の建物がほどよい間隔で配置され、クロサワ映画の一場面を見るような、独特の風景。山の宿に宿泊していても、入浴できる。送迎バスを運行しているので、車のない場合でも心配なく。
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混浴露天「鶴の湯」
メインの混浴露天は、「中の湯」への通路際にあり、目隠しも何もないオープンさにびっくり。朝湯に行った時、たまたま人が入っていなかったので撮影してみた。「中の湯」の内湯で温まってから、ここに入ることができる。
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「中の湯」の内湯
本館には4つの源泉があるが、これは「中の湯」の内湯で、建物が一番新しくきれいだった。源泉をいったん溜める桶では透明なお湯なのに、浴槽に入ると白濁していた。透明な単純泉に比べて、いかにも温泉に入っているという気分。すぐ外に小さな露天もある。
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From Editor | 編集後記
先週、今年初めて半そで姿で外出しました。今年の5月は何だかいつもと違って、さわやかと感じる日が少ないと思いませんか? このまま梅雨に入ってしまったら、何だか一番気持ちのいい季節を逃してしまったみたい。このところ雑事に追われ、少々バテ気味。梅雨に入る前に、どこかへふらっと息抜きに行ってみたくなりました。

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