Hotel Archives 通信
Today's hotel |今日のホテル Volume.92
Released at 03 May 2005

ホテル鹿島ノ森
上質のシンプルさを提供するリゾートホテル
ホテル鹿島ノ森は、旧軽井沢の別荘地の森に囲まれて静かにたたずんでいます。夕方の温かな光の中で、1万坪の敷地内にある遊歩道から見た2階建てのホテルは、優しい印象を感じさせる建物です。どちらかというと地味な外観で、目を引くような装飾がないことが、かえって森の空気に調和し、周りの環境との一体感をもたらしています。
このホテルには大きな看板はありません。エントランスも簡素そのものです。フロントやロビーも、そしてゲストルームもいたってシンプルで、庭も、広大な芝生の所々に木々を残してあるというシンプルなものです。ホテル側が売り物にしている訳でも、スタッフの方が教えてくれた訳でもないのですが、このホテルの最大の特徴は、このようなシンプルさだと思います。
レストランでは、コーンスープ、舌平目のムニエル、シャリアピンステーキ、チョコレートサンデーといった昔の洋食メニューが目立ちます。一方、2年前に完全リニューアルしたばかりの部屋の設備は最新のものになっていますし、料理の水準やサービスには、「さすが名門リゾート」と思わせる質の高さを感じました。
最近のブームやトレンドには迎合せず、古くからのお得意様を中心に、昔ながらの「上質のシンプルさ」と「静かさ」をさりげなく提供する。それをわかってくれるお客様にかわいがってもらえれば良い。ホテル鹿島ノ森は、そんなはっきりとした哲学を感じさせるホテルです。
ホテル鹿島ノ森
メールマガジンの登録はこちらから!(by まぐまぐ)
基本情報
名称: ホテル鹿島ノ森
所在地: 長野県北佐久郡軽井沢町大字軽井沢1373-6
TEL: 0267-42-3535
FAX: 0267-42-5335
室数: 50室
主な施設: レストラン バー
URL: http://kajimanomori.pro-ad.co.jp/
プロフィール: 1956年旧軽井沢ゴルフ倶楽部の宿泊施設として建てられた鹿島ノ森ロッヂを、77年に全面改装してホテル開業。 毎年正月明けに1ヶ月ほどクローズしリニューアルを行っているが、2003年に約半年間クローズし、内装等を完全リニューアル。 ホテルオークラホテルズ&リゾーツに加入。夏期には、オークラグループからスタッフの派遣を受けている。
泊まった部屋: スタンダードツイン1泊室料 ウィンター謝恩プラン利用 12.600円(税サ別)
撮影時期: 2005年04月
投稿者: ピクシー

詳細情報

-
- -
シンプルで過ごしやすい客室
30平米あまりのツインルームは、必要最小限の家具しか置かれていないため、非常に広く感じる。しかし、部屋の入り口に広めのクローゼットがあり、長期滞在にもきちんと対応している。
白に近いクリーム色と茶を基調とした落ち着いた空間で、ベッドに寝そべると、天井と壁の白さ、広さが非常に目立つ。ベッドは堅めのマットレスで羽毛の掛け布団がとても軽く、静謐な環境と合わせて安眠できた。
-
-


-
  -
窓の外に広がる旧軽の森
泊まった部屋はエントランスとは反対側の1階にあり、窓の外に旧軽井沢の森と庭の芝生のみが広がる一等席だった。特に目立つ特徴はない庭なのだが、手前に明るい芝生、奥にやや暗い森が広がる景色は、都会人にとってはまさに一服の清涼剤のように感じられる。
エントランス側の部屋も目の前は広大な庭だが、道路や駐車場が目に入ることは避けられない。
--
-


-
- -
白樺、青空、南風
と言えば歌の文句だが、部屋の窓から空を見上げると、まさにそんな景色が目に飛び込んでくる。宿泊した4月中旬、軽井沢はまだ早春で、コブシの花がようやく開き始めた頃だった。そんな中、今年一番の温かさに恵まれたホテルの庭には、真っ青な空から明るい陽射しがふりそそぎ、小鳥が飛び回っていた。自然は、季節によって色も変われば光も変わる。緑あふれるホテルの庭は、きっとさまざまな表情を持っているのだろう。
-
-


-
  -
装飾が少ないデスク周辺
フラットTVが置かれている部屋のデスク周辺には、ほとんど飾りらしい飾りがない。実にシンプルな空間である。デスクの下には、左側にハーブティーや緑茶、梅こぶ茶などのティーバッグが添えられた茶器のセットと冷蔵庫があり、右側に収納スペースがある。リニューアル直後でもあり、部屋の内装にはほとんど痛んだ所がない。
--
-


-
- -
バスルームもシンプルで上質
クリーム色に統一された明るいバスルームは、シンクが1つしかなく、バスアメニティもごく簡素で、面白みはない。
一方、バスタブが大きく、給湯のスピードも速い。清掃も行き届き、清潔である。ホテルの名前が入ったバスタオルが柔らかくて吸水性も良いなど、見た目ではわからない使い勝手の良さが「上質」を感じさせてくれる。
-
-


-
  -
印象の薄いエントランス
客室の中より更にシンプルで印象の薄いのが、エントランスからロビーに至る部分である。「派手な入り口など必要ありません」と宣言しているような車寄せや、思いきり地味なホテルの玄関が、シンプルなリゾートの哲学を象徴しているようで、とても面白かった。
目的のない人が気軽に入れないエントランスの雰囲気は、もともと会員オンリーのゴルフクラブの宿泊施設だった頃の名残りかもしれない。
--
-


-
- -
ロビーとフロント
ホテル鹿島ノ森の名門たる所以は、ソフトにあるのだろう。たとえば、ホテルの向かいにある「旧軽井沢ゴルフクラブ」は、1919年にオープンした完全メンバー制のゴルフ場で、メンバー以外がプレーすることは困難だが、このホテルのゲストは、ホテルの紹介でプレーすることが可能と聞いた。
軽井沢にゆっくり滞在して避暑を楽しむ人々には、見た目の豪華さよりも、こうしたサービスを提供できる力があって、静謐なホテルこそが喜ばれるのではないかと思った。
-
-


-
  -
客室以外にくつろげる場所は?
フロントの向かいにある小さなロビーラウンジのシンプルさには疑問符がつく。宿泊客専用のラウンジや図書室など、客室以外にくつろげる場所が他にあれば、これでも良いのかと思うが、そういう場所が一切存在しない。
庭の散歩は確かに楽しみだが、館内にくつろげるパブリックスペースがここしかないのは、いかがなものか。長期滞在客は客室内にこもって満足するのだろうか。
--
-


-
- -
森から光が差し込むレストラン
ホテルの裏側の庭の芝生に面したレストランは、ガラス戸越しに森の緑が広がる明るい雰囲気の空間である。ホテル内で、旧軽井沢の森の美しさが一番楽しめる所かも知れない。ホテルゲスト以外は、ほとんど庭に入ることがないので、見た目にも静かさが保たれるのが良い。
-
-


-
  -
今どき珍しいテーブル際での給仕
ディナーのお供も、小さなキャンドルと赤い薔薇一輪というシンプルさだった。
レストラン内のサービスは、スープ1つでも、テーブルまでワゴンで運んできて、そこで大きな器から1人分ずつ皿に丁寧に取り分け、「いかが致しましょうか」と聞いた上で銀の器に入ったクルトンを浮かべるという、最近ではほとんど見られなくなった給仕方法。う〜ん、クラシックホテルだなあ、と思わず頷いてしまう。
--
-


-
- -
「想定の範囲内」だった昔風のプリン
その昔、日本の一流ホテルがどこでも出していたようなクラシックなメニューが並ぶ料理は、盛りつけも昔風で、丁寧に作られ、味はしっかりとしている。シュークリーム、プリン、ババロア、アイスクリーム、チョコレートサンデーというデザートメニューにも「伝統」が感じられた。だから、写真のようなプリンが出てきたのは「想定の範囲内」。とてもシンプルだが、隅々まで滑らかにプリンを焼き上げる腕や、添えられた生クリームの質の良さには、さすがと思わせるものがあった。
-
-


-
  -
庭の木々とホテルの外観
ホテルのエントランス側には、広大な芝生と大きな樹木が特徴の庭がある。木々の中から見た朝のホテルには、落ち着きと明るさが感じられる。
軽井沢は、旧軽井沢銀座からちょっと離れれば、喧噪とは無縁の空間になるが、小さなホテルや別荘地の場合、森の中の暗い空間になってしまうことが避けられない場合が多い。こうした明るい空間が形成できるのは、1万坪という広さのたまものだと思う。
--
-


-
- -
春爛漫はゴールデンウィーク
ホテルの裏側の庭は、芝生の面積がやや狭く、森の入り口のように感じさせる空間である。関東ではとっくに終わったコブシの花がようやく開きかけた早春の空に、半月がかかっていた。
2005年の春は遅く、軽井沢ではゴールデンウィークが桜の見頃になるだろうと聞いた。北国と高原でしか見られない百花繚乱の季節がめぐってきている。
-
-


-
  -
敷地内にある清流と御膳水
ホテルの裏側には軽井沢駅近くにある「雲場の池」に注ぎこむ清流が流れていて、庭から短い遊歩道を通って小さな渓谷に降りていくことができる。
水辺にはセリが群生しており、すぐ傍らに清水が湧き出る「御膳水」がある。一般の人も入ることができる空間だが、こんな景色がホテルの敷地内にあるのも、ホテル鹿島ノ森の魅力である。
--
-
Topics |トピックス
 
バックナンバーセレクション


-
Vol.26
板室観光ホテル 大黒屋
板室観光ホテル 大黒屋
静かにのんびりしたい時
GO!
-
Vol.75
レゾネイトクラブくじゅう
レゾネイトクラブくじゅう
壮大な景色を堪能したい時
GO!

From Editor | 編集後記
先週、関西で大事故がありました。亡くなられた方のご冥福をお祈りするとともに、怪我をされた方たちが1日でも早く回復されることを願っております。 事故の原因をつきとめ、安心して鉄道を利用できるように、しっかり対策を取ってほしいですね。ところで、発行人のGWはこれからです。今年はみちのく方面へ向かいます。前々から訪ねてみたかったところを巡る旅。どんな出会いがあるか、楽しみです。

--
掲載している情報はできるだけ正確を期していますが、間違っている場合もあるかもしれません。 この記事に掲載された情報によって、読者が損害をこうむったとしても、発行者は責任を負うことができませんことをご了承ください。 読者の自己責任の範囲で参考にしてくだされば、幸いです。
この記事および画像を無断で転載することはご遠慮ください。
メールマガジンは、まぐまぐ、melma!、メルマガ天国のシステムを利用して配信しています。ご登録・ご解除は、各サービスを通じてお願いいたします。発行者はご登録のメールアドレスをはじめ個人情報を得ておりません。

メールマガジンの登録はこちらから。
ホテル・アーカイブズ通信 (マガジンID:0000110758)
Powered by MagMag :URL http://www.mag2.com/


その他のメールマガジン配信システムで登録・解除する場合には、こちらから
>>melma!
(m00089261)
>>メルマガ天国
(ID:18982)

--
ホテル・アーカイブズ通信
発行者:HOTEL ARCHIVES
ご意見、ご感想なんでもお寄せください:info@hotel-archives.org
Copyright : 2003-2005 Hotel Archives |ホテルアーカイブズ通信 All rights reserved.