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Today's hotel |今日のホテル Volume.90
Released at 12 Apr. 2005

Ston Easton Park
18世紀英国貴族のカントリーハウス

ストン・イーストン・パークは、ローマ帝国時代の遺跡で有名なイギリス西部にあるバース郊外の広大な敷地の中に建つ、こじんまりとしたホテルです。貴族のカントリーハウスとして、1740年に建てられました。門を入ってからかなり長く車で走って、ようやく建物が見えてきます。外観は、イギリスではジョージアン様式と呼ぶ、16世紀イタリアの建築家パラディオにちなんだパラディアン様式で、イタリアの貴族の館とよく似ています。20世紀半ばにすっかり荒れ果ててしまった館を修復して、ホテルとして復活しました。
このホテルに泊まろうと思ったのは、将来建てる自宅のインテリアにジョージアン様式を取り入れたいと思い、実際に見てみたかったから。館内どこを見てもジョージアン様式にあふれ、とても参考になりました。
広い敷地内には、18世紀の有名な庭園設計家の手になる庭もあり、散歩したり、乗馬、バトラーを連れてのピクニック、熱気球散歩などなど、アクティビティもたくさんあり、カントリーライフを満喫できます。

ストン・イーストン・パーク
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基本情報
名称: ストン・イーストン・パーク
所在地: Ston Easton, Nr.Bath,Somerset BA3 4DF, UK
TEL: +44-1761-241631
FAX: +44-1761-241377
室数: 22室
主な施設: レストラン ライブラリー
URL: http://www.stoneaston.co.uk/
プロフィール:

長い間荒れるに任されていた貴族の館を、現オーナーが根気強く修復し、1982年にホテルとしてオープン。von Essen Hotelsの1軒。

泊まった部屋: クラッシクルーム 1泊朝食付き室料120英ポンド(税込み)
撮影時期: 2004年05月
投稿者: フローラル

詳細情報

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ジョージアン様式のサロン
英国では日照時間が短いため、庭で過ごす時間を少しでも多くする工夫がされ、このサロンにも庭にすぐ出られるようにフレンチ・ドアがあります。カーテンのかけ方も時代によって特徴があり、これはジョージアン様式です。また、壁の色もマッシュルームカラーと呼ばれ、この時代の基本色のひとつです。
到着時に、このサロンでアフタヌーンティーを出されました。
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左右対称がジョージアン様式の基本
ジョージアン様式のインテリアの基本は左右対称。サロンの壁の真ん中には、ギリシャ神殿をモチーフとしたポルティコスと呼ばれる三角形と、その下に弧を描くアーチウェイを組み合わせた飾り棚があり、両側に同じ特徴のドアが配されています。左右の花の生け方もマスアレンジのトライアングル。バラと数種類のグリーンで典型的なジョージアン様式の生け方です。
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グランド・ツアーの戦利品
ライブラリーには、装飾を施された暖炉があり、これを中心にやはり左右対称のインテリアです。暖炉の飾りのふちには、ケンドラーのフィギュアと呼ばれるマイセンの磁器の人形が飾られています。これは、当時裕福な貴族たちがこぞって、ヨーロッパ大陸に長期旅行(グランド・ツアー)をしたことの証の一つです。上にかかる絵には、ローマの遺跡が描かれていて、この頃には人気のあるテーマでした。
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ライブラリー
本棚の上には、アーンと呼ばれる、ジョージアン様式の家具によく見られる松ぼっくりに似た装飾があります。これは、建物の正面の屋上にも見られました。
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イエロー・ダイニングルーム
特別に見せていただいたダイニングルームです。少人数の会議や会食に使われます。壁の色がサンドイエローという、ジョージアン様式のカラースキームの一色なので、イエロールームと呼ばれています。開いているドアは、アフターディナーのティールームに通じています。庭に向かって細長い部屋の真ん中に12人ほど座れる長いダイニングテーブルが置かれ、豪華なシャンデリアが吊るされています。
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ジョージアン様式の粋
ヨーロッパではその家の暖炉の様式によって家全体の様式が決まるといわれているので、部屋の中心に暖炉が置かれています。暖炉の上には金の縁取りがされた鏡や絵が飾られることもこの時代の特徴。また暖炉の縁は家族の写真や家宝などを飾ります。
また、ジャスパーウエアーのような天井と壁のさかいの浮き彫りは、モールディングと呼ばれ、アカンサスの葉や貝殻、花綱など精緻な細工が施され、部屋を一層エレガントに演出しています。
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アーチが特徴の廊下
廊下には、コラム(柱)の上にアーチが乗った装飾。これもジョージアン様式の特徴です。壁の色は、フレンチ・グリーンとやはり基本色。
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可愛らしい客室
客室は部屋ごとにテーマカラーが異なるとのこと。泊まった部屋は、ストロベリー・ピンクが基調のかわいらしいインテリアでした。広さは50平米ほど。壁の白い縁取りはクラスターワークと呼ばれ モールデイング同様、壁の装飾の一つです。
朝は、イギリスらしくモーニングテイーをベットまで運んでくれ、お姫様気分のひとときを過ごしました。
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客室にも暖炉
客室のインテリアも中心は暖炉。ジョージアン様式の椅子やテーブルは猫足で、華奢な印象。
バスルームはトイレとの一体型。ドアを開けると、正面に鏡付きの洗面所、右にバスタブ左にトイレがあります。カテゴリーの上の部屋では、その昔かつら(鬘)部屋だったものをバスルームにしたとのことです。
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犬に案内されて庭内一周
客室は川が流れる側に並んでいて、広大な庭園の眺めは心癒されるものがあります。広大な敷地を散歩しようとしたら、迷子になるといけないからと、オーナーの愛犬2頭を連れていくようにと言われました。 よくしつけられた犬たちにとっては朝飯前のコースらしく、後をついていくと、ちゃんとホテルに帰ることができました。
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From Editor | 編集後記
桜前線が急速に北上し、北国でも春の気配が濃くなってきました。無彩色だった風景が花に彩られ、華やかになるこの季節は、やはり旅心が刺激されますね。GWの計画は完璧ですか?

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